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変形性ひざ関節症

変形性ひざ関節症とは?

変形性ひざ関節とは、加齢や様々な生活環境の変化により、ひざ関節の軟骨がすり減り、関節の炎症や変形が生じて痛みや関節機能の低下を起こす病気です。40歳以降に年齢とともに増加し2人に1人がなる病気であり、早めの対処が必要です。

症状は?

変形性ひざ関節症の主な症状は大きく2つあり、ひざの『痛み』と『変形』です。具体的な症状としては下記のような症状があります。

  • 座っていた姿勢から立つ際に痛みが出る
  • 歩き始めに痛む
  • 階段の上り下りする時に痛みがある
  • 膝が腫れぼったい
  • 膝の骨が出っ張っている気がする
  • 膝に違和感がある

ひざの変形が初期の段階では、立ち上がり動作や歩き始めなどに痛みが出るようになります。変形が進むにつれ、徐々に正座や階段の上り下りが困難になってきます。末期になると平坦な道の歩行でも痛みが出るようになり日常生活に大きな支障をきたすことになります。

原因は?

変形性ひざ関節症になる原因には様々な原因があり、①加齢 ②環境 ③遺伝によるものがあります。

  1. 加齢 に伴い太ももの筋肉が落ち、膝への負担が増加すると痛みや変形の原因になります。
  2. 環境 によるものには、運動不足や肥満、職業やスポーツ、怪我や生活習慣病などによるものがあります。高血圧、高コレステロール血症、脂糖尿病といった生活習慣病などの合併症が増加するほど病気の進行の危険度も増加します。
  3. 遺伝 によるものとは、もともとO脚やX脚が強い傾向の方はひざの痛みを招きやすいとされています。

診断や検査は?

変形性ひざ関節症の診断には、「ひざの症状」と「レントゲン検査」で行います。「レントゲン検査」では変形性ひざ関節症の重症度の評価を行い、治療方針を決定していきます。しかし、患者さんの「ひざの症状」と「レントゲン検査」では原因がはっきりしない場合は『MRI検査』や『血液検査』を追加で行います。『MRI検査』では、骨だけでなく、軟骨や半月板、靭帯や筋肉などの組織の状態を詳しく観察することができます。また『血液検査』では、ひざ関節の炎症の程度や痛風や感染の有無の状態を知ることができます。

治療方法は?

変形性ひざ関節症の治療目標は、『ひざの痛みの緩和』と『ひざ関節の機能回復』です。その目標達成のために、下記の様々な治療法を患者さんの膝の状態によって組み合わせて治療を行います。

①運動療法 ②ヒアルロン酸注射/ステロイド注射 ③足底版療法

④薬物治療 ⑤体重管理 ⑥物理療法 

⑦新たな治療法(PRP-FD療法)

①運動療法

変形性ひざ関節症の原因の一つである「太ももの筋力低下」と「ひざ関節の機能低下」を改善する目的で行います。運動療法を行うことで、ひざの関節が安定すると同時に、固まった関節をストレッチでほぐすことができます。当院では、メディカルリハビリテーションとして患者さん個人に合わせたリハビリテーションを行なっています。『なりたい自分、理想とする日常生活』に目標を設定し、理学療法士とともにリハビリを行なっていきます。詳細は、当院のリハビリテーション(ひざ編)をご参照ください。

 

②ヒアルロン酸注射/ステロイド注射

ヒアルロン酸注射には、ひざの痛みの原因となる関節軟骨のすり減りを予防し、ひざの動きを滑らかにする効果があります。もともとヒアルロン酸は関節内の骨の動きを滑らかにしたり、クッションのように衝撃を和らげる働きがありますが、年齢とともに減少していきます。そのため、直接ひざ関節内にヒアルロン酸を注入することで症状の改善をはかります。これは、日本整形外科学会変形性膝関節症ガイドラインや国際的なガイドラインでも推奨されている方法です。詳しくは、ヒアルロン酸注射って?に関してをご参照ください。

ステロイド注射は、炎症が強く著しい痛みの際に関節内に注入します。使用目的としては関節内の炎症の鎮静化や短期的な除痛などに限定されます。詳しくは、ステロイド注射って危ないの?をご参照ください。

 

③足底版療法(インソール療法)

変形性ひざ関節症の予防と進行抑制には、『適切な足の環境』も大切です。

足底版療法(インソール療法)は靴の中にインソールを挿入しひざの矯正を行う方法で副作用が少なく、様々な病気をすでにお持ちの方に対して比較的安全に行える治療方法の一つです。詳しくは、当院のインソール外来をご参照ください。

 

④薬物治療

変形性ひざ関節症の薬物治療の主な目的は、『疼痛緩和』です。

痛み止めの内服薬や湿布を貼ることで、ひざの痛みをコントロールしながら運動療法や生活習慣を改善していきます。もともと他の病気で内服薬が多い方は「貼る痛み止め」なども使用して、内服する負担を軽減していきます。

 

⑤体重管理

ひざ関節に加わる負荷を減少させることが病気の予防や進行抑制につながることから体重管理を指導します。ひざ関節にかかる負荷は、歩行で体重の約2.5倍、階段の上り下りで約3.5倍、走る際には約5〜7倍の負荷がかかるためです。体重管理とは、減量のみに限らず体重増加を放置しないことから始まります。減量が必ずしも良いのではなく太ももの筋力を残したままの適切な体重管理が必要です。

 

⑥物理療法

物理療法の一つである【温熱療法】は、慢性的な関節痛に効果的です。

【温熱療法】には、固まった関節の伸長性を高める働きがあり、また【温熱】することで緊張した筋肉や関節を弛緩させることで痛みを緩和させます。

更に物理療法機器を用いて行うことでより効果的に痛みの緩和が期待できます。自宅でてきる具体的な方法としては、入浴時にマッサージやストレッチを推奨しています。詳細に関しては、当院での物理療法をご参照ください。

 

⑦新しい治療法(PRP-FD療法)

変形性ひざ関節症の軽度〜中等度の方に対して、昨今効果を示している治療法として「PRP-FD療法」があります。これは人の血液由来の成分や細胞などを利用した『バイオセラピー』と呼ばれる治療法です。メジャーリーガーの大谷翔平選手が肘の治療に活用した再生医療「PRP療法」もバイオセラピーの一種です。当院で行なっているバイオセラピーの一つであるPRP-FD療法は、患者さん自身の血液に含まれる血小板の働きを利用した治療法となります。

何年も変形性ひざ関節症に悩んでいるけど、手術は受けたくない。ヒアルロン酸注射を頻繁に受けたくない。という方は一度、当院までお問い合わせください。詳しくは、当院での再生医療をご参照ください。

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