MRIによる診断
MRIとは?
MRIは、磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging)の略ですが、簡単にいうと、強い磁石と電磁波を使って、身体の中の状態をより詳しく調べる検査です。神経や椎間板、筋肉などの柔らかい組織、軟骨や骨の中の状態まで観察することができます。
レントゲン検査やCT検査のように放射線被曝がない検査のため、お子様からご高齢の方まで安心して受けて頂ける検査です。
当院がMRIをおススメする理由3選
理由① 病気の原因がより詳しくわかるため、適切な治療ができる
理由② 放射線被曝が全く無いので、体に害がなく痛みもないお子様にも安全な検査
理由③ 一つの病院で、必要な検査ができるので患者様の負担軽減になる
理由①
「レントゲンでは特に異常ありませんので、様子を見ましょう」こう言われたことはありませんか?
『レントゲンで異常なし』とは『身体に異常がない』ということではありません。
レントゲンは簡単に短時間でできる検査であり、明らかな骨折や骨の変形を判断するには優れた検査です。しかし一方で、読み取れる情報は多くはなく、レントゲン検査ではっきりしない骨折や骨の中の状態、筋肉や神経といった骨以外の組織異常に関しては、MRIが優れています。骨壊死、骨挫傷、微細な圧迫骨折といったものは単純レントゲン検査では、はっきりしないことが多くあるため、 当院では必要に応じてMRI検査を行なっています。
理由②
MRIは磁石の力を利用して撮影するため、CTや単純レントゲンなどの放射線被曝の心配は全くありません。そのため、お子様でも安心して検査を受けて頂けます。しかし、2つだけMRIが撮影できない条件があります。
1つめは体内に金属を有している方(ペースメーカー・人工関節・刺青など)はMRI撮影ができかねます。最近では、MRI対応の人工関節や刺青(眉アート含む)がありますが施術した施設への確認が必要となります。
2つめは、妊婦の方はMRI撮影はできません。
そのため、MRI撮影をする前に、これら2つのことに関して確認はさせて頂いております。
理由③
「MRIを別の病院で撮ってきてください。紹介状を書きますので。」と言われ、面倒さを感じたことはありませんか?
当院では、一つのクリニックでなるべく検査や治療を完結できるようにしたいという思いからMRIを導入しており、1日も早く原因を追求し治療へと進めていきます。そうすることで適切な治療を迅速に行うことができ、患者さんの負担軽減にもつながると考えています。平日や昼間は学校や仕事がなかなか休めないといった声も多数あり、平日夕方や土曜日もMRI撮影が可能となっています。またMRIの結果は当日すぐに確認することができ、治療へのスピード感を重視しています。
MRIを撮るメリット・デメリット
メリット
- 体に無害(お子様でも放射線被曝などの心配なく安心)
- 筋肉・靭帯・神経の詳細な評価ができ、的確な診断ができ、有効な治療へとつながる
- 単純レントゲンで評価困難な骨の状態を確認できる(骨挫傷や微細な圧迫骨折など)
※骨挫傷:骨に過度な衝撃が加わり、骨の内部が損傷した状態.
当院のMRIは、オープン型のため開放感があり、閉所恐怖症の方でも受けることが可能.
デメリット
- 検査に時間を要する(約30分程度)
- 体内に金属類が入っていると撮影NG(ペースメーカーや刺青など)
- 検査時の音が気になる場合もある
当院では、20年以上前から、MRIを導入しています。現在の機種は第2世代であり、MRI検査時の特有の音も軽減され従来のMRIよりも快適に検査を受けられるようになりました。
簡単セルフチェック!
□レントゲンでは異常がないと言われたが、症状が続いている
□気にはなっているが、大きな病院に行くほどではないと思っている
□ヘルニアと言われたことがあるがMRIを撮ったことがない
一つでも当てはまれば、一度MRIを撮ってみましょう
【MRI検査とレントゲン検査の違い】
MRI検査 | 単純レントゲン検査 | |
被曝量 |
全くなし |
0.1 mSv(胸/肋骨)(*) |
撮影時間 |
約30分程度 |
数秒 |
見れるもの |
筋肉・腱・神経・椎間板・半月板・脂肪など |
骨・肺や内臓中の空気 |
検査目的 |
上記組織の異常の確認 |
骨折や変形の有無の確認 |
(*)日本人の平均自然放射線量(年間):約2.1mSv
整形外科で行う主な画像検査としては、①単純レントゲン写真、②MRI検査があります。
それぞれ上記の表に示すように見れるものの違いでメリット・デメリットがあるため、患者様の症状に応じて選択し検査を行います。
MRIでわかる病気
腰の病気 膝の病気
・椎間板ヘルニア ・半月板損傷
・脊椎圧迫骨折 ・靭帯損傷
・脊柱管狭窄症 ・筋肉損傷(肉離れや筋断裂)
・脊椎腫瘍 など ・疲労骨折 など
その他、軟骨損傷や良性腫瘍といったレントゲンでは確認できない病気の解明ができます。