半月板損傷
膝をひねった拍子に激痛が走り、それ以来膝の曲げ伸ばしがスムーズにいかない、あるいは階段の上り下りで膝が抜けるような不安感がある。そんな症状でお悩みではありませんか。膝関節の中にあるクッションの役割を果たす半月板損傷は、スポーツを楽しむ若年層から、加齢に伴う変化を感じ始める世代まで、幅広い層に見られる疾患です。西宮市の阪急苦楽園口駅前にある当院では、膝の痛みや違和感の原因を突き止めるため、院内に導入しているMRIを用いて精密な検査を行っています。
私たちは、単に痛みを取るだけでなく、患者さんが再び笑顔でスポーツや日常生活に戻れるよう、医師と理学療法士が密接に連携したリハビリテーションを提供しています。開院30周年を迎えた田中整形外科クリニックでは、長年培ってきた経験と先進的な知見を組み合わせ、一人ひとりの状態に合わせた丁寧な診療を心がけています。膝の不調を「年だから」と諦めず、まずは私たちのクリニックへお気軽にご相談ください。
半月板損傷の症状について
半月板損傷が起こると、膝の痛みを中心にさまざまな不快な症状が現れます。受傷直後の強い痛みだけでなく、時間が経過してから現れる独特の違和感も見逃せません。放置すると膝関節全体のバランスが崩れ、将来的に関節の変形を招く可能性もあるため、症状を正しく把握することが大切です。
膝の痛みと腫れ
損傷した直後は、膝の関節の隙間に沿って鋭い痛みを感じることが多いです。また、関節内で炎症が起きることで膝に水がたまる関節水腫という状態になり、膝全体が腫れぼったく、重だく痛い感じが続くこともあります。
キャッチングとロッキング
半月板の破片が関節の間に挟まると、膝を動かしたときに「カクッ」という引っかかり感が出る、キャッチングと呼ばれる症状が起こります。さらに重症化すると、ある角度から膝が全く動かなくなるロッキングという状態になり、激痛とともに歩行が困難になることもあります。
膝の不安定感
膝に力が入らなくなる、いわゆる「膝くずれ」という現象が起きるのも特徴です。階段の下りや急な方向転換の際に、膝がガクッと外れるような不安感を感じる場合は、半月板がクッションとしての機能を十分に果たせていないサインかもしれません。
「膝の痛み」の詳細については「ひざの痛み」のページを参照してください。
半月板損傷の原因について
半月板損傷が起こる背景には、大きく分けて「スポーツなどによる強い衝撃」と「加齢による組織の質の変化」の2つがあります。どちらの場合も、膝をねじる動作や過度な負担が引き金となります。
スポーツ外傷による損傷
サッカーやバスケットボール、テニスなど、急な切り返しやジャンプの着地が必要なスポーツで多く発生します。足が地面に固定された状態で体が強くねじられると、半月板に許容範囲を超える大きな力が加わり、断裂してしまいます。前十字靭帯などの靭帯損傷を合併することも少なくありません。
「スポーツ障害」の詳細については「スポーツ障害」のページを参照してください。
変性断裂(加齢による影響)
年齢を重ねるにつれて、半月板も肌のシワと同じように少しずつ水分を失い、もろくなっていきます。これを変性と呼びます。変性した半月板は、日常生活でのちょっとした段差の昇降や、深くしゃがみ込む動作など、それほど大きくない負担でも損傷してしまうことがあります。
生まれつきの形状(円板状半月)
日本人には、生まれつき半月板が通常よりも分厚く、三日月形ではなく満月のような円形をしている方がいらっしゃいます。これを円板状半月と呼びます。この形状の方は、通常の半月板よりも損傷しやすく、子供の頃から膝の引っかかり感や痛みを感じることがあります。
「子供に多い膝の症状」の詳細については「子供に多い整形外科の病気と成長痛」のページを参照してください。
半月板損傷の病気の種類について
半月板の切れ方や損傷している場所によって、治療の進め方や治りやすさが異なります。精密な診断のために、私たちはMRIなどの画像検査を用いて損傷の形態を細かく評価します。
損傷の形態による分類
切れ方によって、以下のような種類に分類されます。
- 縦断裂・・半月板の走行に沿って縦に切れるタイプで、スポーツ外傷に多く見られます。
- 横断裂・・半月板を横切るように切れるタイプで、複雑な断裂へ移行しやすいです。
- 水平断裂・・半月板が上下2層に分かれるように切れるタイプで、加齢による変性でよく見られます。
- バケツ柄状断裂・・縦断裂が大きくなり、中央部がバケツの持ち手のように跳ね上がった状態で、ロッキングの原因になります。
- 弁状断裂・・切れた一部がフラップのようにめくれ上がっている状態です。
損傷部位による分類
半月板は外側の一部にしか血行がありません。そのため、どこを傷めたかが重要です。
- レッドゾーン・・血行がある外側の領域です。自己修復能力が期待できるため、保存療法や縫合術が適応になりやすいです。
- ホワイトゾーン・・血行がない内側の領域です。一度切れると自然に治ることが難しく、症状が強い場合は切除が必要になることがあります。
半月板損傷の治療法について
当院では、患者さんの年齢、職業、スポーツ活動のレベル、そして症状の強さを総合的に判断し、適切な治療計画を立てていきます。手術が必要と判断されるケース以外では、まず保存療法から開始することが一般的です。
リハビリテーション療法
膝関節を支える太ももの筋肉(大腿四頭筋など)を鍛え、膝への負担を軽減させることが治療の柱となります。当院では国家資格を持つ理学療法士が、マンツーマンで膝の動かし方や筋力トレーニングを指導します。
「リハビリテーション」の詳細については「リハビリテーション」のページを参照してください。
薬物療法・注射療法
痛みが強い時期には、消炎鎮痛剤の内服や湿布などの外用薬を使用します。また、関節内の滑りを良くし、クッション性を高めるためにヒアルロン酸の注射を行うこともあります。これにより、膝をスムーズに動かせるようサポートします。
PFC-FD療法(再生医療)
近年注目されている、患者さん自身の血液から抽出した成長因子を濃縮して関節内に注入する治療法です。組織の修復を促す効果が期待でき、従来の治療で改善が乏しい方や、手術を避けたい方への選択肢の一つとしてご提案しています。
「再生医療」の詳細については「PFC-FD療法」のページを参照してください。
装具療法
膝の安定性を高めるために、サポーターや装具を使用します。膝の過度なねじれを防ぐことで、損傷部位の悪化を防ぎ、安心して歩行や運動が行えるようにします。
手術療法の検討
保存療法を継続しても強い痛みが残る場合や、ロッキングを繰り返す場合は手術が検討されます。手術が必要な際は、適切な高度医療機関をご紹介し、術後のリハビリは再び当院で責任を持って継続できる体制を整えています。
半月板損傷についてのよくある質問
Q1.半月板が切れたら必ず手術が必要ですか?
A1.いいえ、必ずしも手術が必要なわけではありません。断裂の形や場所、日常生活への影響の度合いによっては、リハビリや注射による保存療法で十分に症状が改善するケースが多くあります。ただし、膝が動かなくなるロッキングが起きている場合などは、早期の手術が検討されることもあります。
Q2.スポーツはいつから復帰できますか?
A2.損傷の程度や治療法によって大きく異なりますが、保存療法の場合は段階的に負荷を上げ、数ヶ月かけて復帰を目指すのが一般的です。焦って復帰すると再発のリスクが高まるため、理学療法士と相談しながらプログラムを進めていくことが大切です。
Q3.放置するとどうなりますか?
A3.半月板のクッション機能が低下したまま放置すると、膝関節の軟骨が徐々に削れ、変形性膝関節症へと進行してしまう懸念があります。将来的に長く自分の足で歩き続けるためにも、早期に適切な対処をすることをお勧めします。
院長より
膝の痛みや引っかかり感があると、大好きな散歩やスポーツを控えてしまい、活動範囲が狭くなってしまいがちです。私たち田中整形外科クリニックは、苦楽園の地で30年にわたり、地域の皆さんの「街のおまわりさん」のような存在でありたいと願って診療を続けてきました。膝の不調を感じたとき、気軽に相談できる場所であり続けることが私たちの使命だと考えています。
私は日本整形外科学会専門医として、また認定スポーツ医、認定運動器リハビリテーション医として、数多くの膝疾患に向き合ってきました。当院には高性能なMRIがあり、膝の内部で何が起きているのかを精密に確認することが可能です。診断の結果をもとに、経験豊富な理学療法士とともに、あなたにふさわしいプログラムを作成します。
痛みが出る前の予防医療にも力を入れており、治療後も再発しないための歩き方や筋力維持の指導を丁寧に行っています。西宮市や周辺地域にお住まいの皆様が、いつまでも笑顔で元気に歩けるよう、私たちが三位一体となって全力でサポートいたします。どのような些細な違和感でも構いません。苦楽園口駅すぐの当院へ、安心してお越しください。
